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オメガ(OMEGA)のCal.1012について

  • 2019.03.29

皆さん、こんにちは。

ウォッチ911の藤田です。

3月も末になり、の季節になりましたね。

花粉症の私は、相変わらず苦しめられております今日この頃です。

オメガの「Cal.1012」のお話

今回は、1970年代ヴィンテージオメガの定番自動巻きムーブメントでもある、

「Cal.1012」

オメガのデビル

こちらのムーブメントを搭載した、「オメガ・デビル」が入荷いたしましたので、

そのタイミングにと、各部ディテールやこのキャリバーの紹介をしようかなと思います。

オメガのキャリバー1012とは

現行のオメガは、独自開発のマニュファクチュールムーブメントを搭載していますが、その前にはETA社のムーブメントを自社でカスタムしたものを搭載していました。

ETAのさらにその先代、ヴィンテージオメガの最終ムーブメントモデルCal.565(24石、19800振動、1966~1973年製造)は、地板を赤色金メッキされた、耐久性のある美しい高精度が出るムーブメントで、 今なお、多くの人に愛用され続けているムーブメントです。

そして、1970年代になりますと、今回取り上げている28800ハイビート振動のCal.1010、1012(1973~1983年製造) が登場しました。

この1000番台のムーブメントは、部品総数が多く、各パーツも繊細で薄型・小型化・8振動とハイビート化され、いわゆる”コストダウンされた機械”というのが一般的な評価です。

そんな、時計好きのあいだで評判のいまいちなムーブメントを取り上げる理由は、
特にありません。笑

個人的には、ローターの装飾が味気ないですし美観はないですが、信頼性はあるのでわりと好きな機械です。

Cal.1012のディテール写真

このムーブメントの日付の部分には、プラスティックパーツなどもあって弱い部分なのです。
分解されたパーツ一つ一つを見ても、やはり先代の500番代の機械の方が分厚く耐久性も高いとよく聞きますが、実際に見ると、そのように感じますね。

オメガの1000番台ムーブメントのいいところ

この1012は、高振動による高い精度、ハック機能(秒針停止機能)、 カレンダーのクイックチェンジ機能などを備えた機械式ムーブメントの完成形という声も多いもの事実です。

なにより、ムーブメント自体が薄く設計されていますので、自動巻きなのに薄型ということで、多くのオメガのモデルに採用されています。
ケースも薄く作れるので、ドレッシーなモデルから、シーマスターまで搭載されていたという、信頼感もあります。

余談ですが、

ヴィンテージ/アンティークオメガのムーブメントと言えば、

手巻き30mmキャリバーのCal.284(18000振動、17石、1955~1959年製造)
Cal.285(18000振動、17石、1958~1961年製造)
Cal.286(18000振動、17石、 1961~1963年製造)
等が有名で、

特にCal.286は 1963年の天文台クロノメーター・コンクールで最高の精度記録に輝いた 栄光のムーブメントで、それを搭載したモデルもまた人気です。

それぞれ、いいところ、悪いところもありますが、

それもまた、アンティーク/ヴィンテージオメガの醍醐味でしょう。

それでは、また。