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アンティーク時計の夏場使用を快適に!

  • 2019.06.03

皆さん、こんにちは。

ウォッチ911の藤田です。

先日、オメガのシーマスター、クロノクオーツという70年代のデジアナ時計が入荷し、
テンションが上がっている、今日この頃です。
(この時計の詳細は上記よりどうぞ)

夏場にアンティーク時計を着けるということ

セイコーのロードマーベル36000のリストショット

アンティーク時計を趣味としてコレクションされている方の中には、
宝物のように大切にされていて机に飾られているだけの方もいますよね。

もちろん、そう扱われるだけの時間を経て現代に残っているのですから、そういった使い方やケアの仕方ももちろん1つです。

では、アンティーク時計を日常使用するという方へ。

磁気や衝撃はできるだけ避けた方が良い、ということは、皆さんもご存知かと思います。


さて、この記事を書いているのが、最高気温も25℃を超えてくる、6月です。

この蒸し暑い時期、アンティーク時計をいざ身に着けて出かける!というとき、
実際のところ、どのくらいの注意を払ってあげればいいのでしょうか?

 

昔の生活(ライフスタイル)はどうだったの?

現代の生活と100年ぐらい前の生活を比べてみると・・・

現代の生活は、昔とは比べ物にならないほど、「落ち着いている」と言えます。

「え?こんなに毎日忙しくてバタバタしているのに?」と思いませんか?

実はそうでもないんです。

 

昔と比べると、移動手段も発達していて、道路だってほとんどが舗装されているわけです。

昔なら移動するのにあたって道路は舗装されていないのでボコボコ、車が普及していない時代だと人々の一般的な移動手段は馬車だったり蒸気機関車だったりしたわけです。

さらには、仕事環境も大きく違い、
昔は屋外での重労働が多いですが、現代では、オフィス勤務でパソコンと向き合っている方も多いと思います。

そう思うと、そんな環境の中で使われていた時計たちが現代に対応できないはずはないと思いませんか?

当然、昔の人も今の人も汗だってかきます。

そんな中、毎日腕時計をつけて生活していたのです。
(厳密には、気温や湿度など、地球環境は100年前と比べると違いますが・・湿度については後述しています)

汗や水に対して気をつけること

パテックフィリップのオーバル、cal.175

古い腕時計の裏蓋は、このようなはめ込み式です。

いわゆる、パチンッとはめて閉じるタイプのものがほとんどです。

これは、以下のような現代の主流であるねじ込み式に比べると、格段に防水性能は落ちますよね。

オリエントスターのパワーリザーブ

アンティーク時計も、当然ですが昔は雨の中でも使われていたものです。
「雨の日に使わないで」というほど気にするものではありませんが、以下のような注意点があります。

小雨でちょっとぐらいケースに雨が当たるぐらいは問題ありません
時計の中に雨が入らないようにだけ気をつけてください。

バチバチと雨に当たってしまうのはもちろんダメです。


実は、

それより問題になるのが湿気です。

雨が多くなると空気中の湿度も高くなり汗もかきやすくなります。

腕時計は腕に密着していますので、体から出る蒸気・水分が時計に入ってしまうことがあります。

気づいたら「時計のガラスが水滴で曇っていた」、こうなるとその状況では使ってはいけません。
できるだけ早めに乾燥した場所に置いて乾かしてあげてください。
(錆びる原因になりますので、オーバーホール時期が近ければなるべく早めにオーバーホールを受けてあげてください)

先ほどの裏蓋の解説の通り、古い時計には防水機構はありませんし、ケース・風防・リューズの周りなどに隙間があるのが普通です。

雨の日や湿気の多い日はデジタル時計や新しい時計を使うのがお勧めです。

クロスで時計を綺麗に拭く

アンティーク時計・機械式時計愛好家も実は雨の日にはデジタル時計や最新の腕時計を使っている方がほとんどです。

アンティーク時計は、年齢で見ると「おじいちゃんやおばあちゃん」です。

腕時計愛好家はその辺りもわかっていて、アンティーク時計を労わり楽しんで使っています。

カンタンな防水性の強化方法

ブライトリングの2カウンタークロノグラフ

アンティーク時計のほとんどは、革ベルトだと思います。

この革ベルトを、写真のような「ベンドタイプ」と呼ばれる、裏蓋にまでベルトが通っているタイプに交換すると、肌に触れる部分がなくなりますので、汗からの防水性は向上します。

ブライトリングのタバリーのクオーツ

次に、これも機械式時計修理屋さんで行ってくれるのがほとんどですが、

裏蓋のパッキンのみを新品交換する!といったものです。

なお、一部の高級モデル(アンティークロレックスやパテックフィリップなど)は、信頼の出来る時計修理屋さんへ依頼するのが良いかと思います。

オーバーホールではなく、裏蓋のパッキンのみを新品交換することで、
およそ1000円~3000円ほどで、防水性能は向上します。

日数は数日かかりますが、パッキンの在庫がお店にあれば即日対応も可能なメニューかと思います。

ぜひ、ご参考にしてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

私藤田がしていることといえば、

朝起きて、「今日はジメジメしているなー」と直感で感じた場合は、
アンティーク時計は身に着けないようにしています。

ほか、外での移動が多い日や、真夏日は、できるだけ着用しないようにしています。

反面、クルマでの移動が多い日は、お気に入りのアンティーク時計を着けることもあります。

 

もっとも他に、

パソコンなどが発する磁気にも、気をつけなければなりませんが。。

 

それでは、また。